診療方針
血液内科は,常勤医師1名と非常勤医師3名の体制で、血液疾患に対する専門的な診療を提供しています。
近年の血液学の進歩により血液疾患の予後は大きく改善されています。適切な治療を受けることにより、血液疾患を克服されて社会復帰に到る方が増えています。当科においては、最新の知見に基づいて、それぞれの患者さんに合わせたきめ細やかな診療を提供することを目指しています。
医療機関を受診されたとき、あるいは、健診を受検されたときに認められた臨床症状や臨床検査,画像検査等から、ご担当の先生が血液疾患の可能性を疑われて、専門的な診療が必要とご判断された場合には、これらの医療機関などのご紹介を経て、当科を受診していただくことになります。
近年、血液疾患の領域においては、遺伝子検査などを用いた新たな診断法や新規治療法の開発が進み、治療成績の向上が認められます。血液疾患に対する治療薬として、抗悪性腫瘍薬、副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤、抗体薬、分子標的治療薬などが挙げられます。また、薬物療法とともに放射線療法や細胞療法などを用いることによって、造血器腫瘍の予後は大きく改善しました。当科においては、血液疾患全般に対して最新の知見に基づいた標準的治療を提供するとともに、必要に応じて専門医療機関と連携して、個々の患者さんに適した治療を行っていきます。
主な対象疾患と診療内容
- 造血器腫瘍
- 赤血球系疾患
- 血栓止血疾患
急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫,ホジキンリンパ腫)、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性腫瘍(真性赤血球増加症、本態性血小板血症、骨髄線維症)など
溶血性貧血(自己免疫性溶血性貧血,発作性夜間ヘモグロビン尿症など)、造血不全(再生不良性貧血、赤芽球癆など)など
免疫性血小板減少症,後天性凝固因子異常症,血栓性血小板減少性紫斑病など
当科では、国内および海外の最新のガイドラインに沿って、個々の患者さんに対して、有効性と安全性のバランスを取った最適な診療を提供することを心掛けています。
入院診療
入院診療においては、造血器腫瘍に対する化学療法をはじめとして、赤血球系疾患や血栓止血疾患に対する薬物療法を実施しています。病棟には5床の無菌治療室を有しており、血液疾患自体、およびそれに対する薬物療法によって非常に感染しやすい状態にある患者さんを、必要に応じてこの無菌治療室に収容して治療を実施しています。また、血液疾患患者さんに対する緩和的治療にも対応しています。
外来診療
外来診療においては、血液疾患が疑われて他の医療機関などからご紹介いただいた患者さんに対して、適格な診断を導くための血液検査、骨髄穿刺検査や各種画像検査などを実施しています。また、造血器腫瘍などの治療を完遂した患者さんに対する経過観察および晩期合併症管理、その他の各種血液疾患に対する薬物療法などを実施しています。血液疾患およびそれに対する治療に起因する貧血や血小板減少に対する輸血療法などの支持療法も行っています。
外来化学療法センター
外来化学療法センターにおいては、骨髄異形成症候群や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの造血器腫瘍に対する外来化学療法を実施しています。
医師・スタッフ
山下 卓也
部長
豊﨑 誠子
非常勤医師
川井 英嗣
非常勤医師
岩田 紫乃
非常勤医師
外来担当医表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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午前 |
山下 |
岩田 |
- |
川井 |
豊﨑 |
午後 |
山下 |
岩田 |
- |
川井 |
豊﨑 |