神奈川県平塚市追分9-11

TEL 0463-32-1950
hand surgery

手外科センター

診療方針

平塚共済病院整形外科では、平成21年4月より坂野裕昭部長が就任するとともに、手の外科専門の外来を開設しました。
診療は、横浜市立大学整形外科教室において、特に手の外科の分野の経験豊富な医師があたり、専門的な治療を行います。

整形外科は完全紹介制です。
詳細につきましては、診療体制のお知らせをご覧ください。

主な対象疾患と診療内容

手外科とは

手外科診療では上肢外科(一般に肩から下の部分、上腕、肘、指などの上肢全体を専門とする分野)の中で特に肘から手指までを専門的に診療いたします。肘から手の部分は骨、関節、神経、腱、血管、靭帯、 筋肉などから構成され、複雑で繊細な構造を持っており精密に機能しています。そのため、怪我や障害で手が使えなくなると日常生活が非常に不便になり、手が生活にいかに重要であるかに気付かされます。このため、手の外科診療では、このような手の特殊性に精通し、かつ、専門的な知識と技術を有している医師から治療を受けることが 大切です。

主な手の外科治療

橈骨遠位骨折

橈骨遠位骨折は、日本で最先端の治療を行っており、CTによる骨折部・関節面の詳細な検討を行い、手術が必要な場合には、われわれの開発した3種類の掌側ロッキングプレート(Stellar Plate)を骨折の状態により使い分け極めて良好な成績が得られています。関節面が骨折し転位しているような場合には必要に応じて関節鏡を併用し治療し、クリニカルパスに沿った術後早期のリハビリを行うことで、良好な手関節機能の回復を得ています。また。開放骨折や粉砕骨折など一期的にプレート固定が困難な場合は必要に応じて創外固定術を併用または先行して行い、良好な臨床成績を獲得しています。この骨折に関しては30年以上にわたり臨床研究を行っています。

橈骨遠位骨折の治療法が日本経済新聞(2005年8月23日)で紹介されました。

手指、肘、肩の骨折

手指骨折に対しては積極的にプレートやスクリュー固定を用いて内固定を行い、また、関節面の陥没した肘頭骨折や上腕骨遠位端骨折、上腕骨頚部骨折に対してもプレート固定を行い、術後外固定なしに術翌日からの可動域訓練が開始でき、早期社会復帰が可能となっております。また、指の関節内骨折では必要に応じて創外固定を併用して関節の正確な修復に努めています。

切断指再接着

草切り機や工業用の切削機などにより手指の切断を受傷する場合があります。
近年は減少しましたが緊急で再接着手術を行わなくてはなりません。
湘南地域では対応出来る施設が少なく当科にて県央地区から湘南・県西地区まで対応しています。

腱鞘炎

ばね指、ドケルバン病は腱鞘内注射が著効するため保存的治療を第一選択としております。
しかしながら、特にばね指の、再発例、難治例に対しては手術治療を行っていますが、最小侵襲の鏡視下腱鞘切開術を日帰りの外来手術でも行っており、5mm以下の創のため縫合も必要とせず術後約5日目より創部の処置が不要となります。

末梢神経障害(手根管症候群、肘部管症候群)

末梢神経障害には筋電図、神経伝動速度による診断や重症度の評価を行い、日常で比較的多くみられる手根管症候群については手根管開放術を外来手術で行っています。
また、肘部管症候群に対しては侵襲の少ない単純徐圧術を第一選択とし良好な成績を得ています。
また、陳旧性の神経損傷に関しては神経移植術を行い良好な成績が得られています。

人工骨の補填

骨欠損部を合併下症例には腸骨などから自家骨を使用する代わりに人工骨であるβ-TCPを症例を選んで使用し、骨癒合の促進を図るとともに他の部位への侵襲を軽減しています。

人工骨を用いた橈骨遠位骨折の治療法が日本経済新聞(2005年7月25日)で紹介されました。

超音波治療

複数の新聞に掲載された先進医療である超音波治療を早期から導入し、難治性の遷延癒合症例や、開放・粉砕骨折の骨折例に使用することで、多くの症例で骨癒合を可能とし骨癒合期間の短縮が達成されております。
このため、橈骨遠位骨折では、創外固定術後に超音波を併用し、術後4週で創外固定器の抜去が可能となりました。

骨折に対する超音波治療法が読売新聞(2007年2月23日)で紹介されました。

また、その他、四肢・手指切断への再接着、手の骨、腱などの軟部組織損傷などの手の外傷の治療などの様々な治療を積極的に行い、さらには、学会活動も国内外問わず積極的に行っています。

その他

手外科センター長・副院長 坂野裕昭

平成21年より平塚共済病院整形外科に、手外科センターを開設しました。私は、横浜市立大学整形外科とその関連病院にて約20年の間、手外科診療に携ってまいりましたが、平成14年より横須賀北部共済病院にて神奈川県では初となる手外科センターを開設し、手外科を中心に診療を行い、広い地域より患者さんに来院頂きました。この実績を踏まえ、平成21年4月より当院に赴任し、地域医療に貢献すると同時に手外科を専門に診療することとなりました。平成19年度より手外科専門医制度が発足し、私も手外科専門医として、また、当院が日本手外科学会より手外科専門医の研修基幹病院として認定されました。現在、手外科専門医を含めた常勤・非常勤の医師6名を中心に手術と診療を行っております。また、当院で手外科診療を研鑽しマスターした専門医が県内の複数の病院で手外科診療を行っております。
手外科関連の外傷・疾患はもとより、広く上肢の外科と位置づけ診療と研究を行ってまいります。当院での手術は関節鏡、創外固定術、手術用顕微鏡、人工骨、人工靭帯などを用いて低侵襲で確実なものを行うことをモットーとし、また、術後成績に重要な手のリハビリについては、医師と作業療法士でカンファレンスを行い、手術法、治療内容の細かな指示について検討、確認を行ってまいります。

手外科センター長・副院長

受診時のお願い

  • 診療受付時間は初診は、8時30分~10時30分になります。手外科センター月~金に診療を行っております。
  • 午後の外来(14:00~16:00)は、完全予約制のみとなります。
  • 診療科は整形外科でお申し込みください。
  • 担当は、外来担当一覧表を参照してください。
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