私は患者さんに寄り添うことを大切にしています。同時に、患者さんのできることを維持・向上させることも重要だと考えています。患者さんが行えなかったり時間を要したりすると、看護師が介助する場合が多くなりますが、なるべく患者さん自身に行っていただくよう努めています。
以前、下肢の筋力低下がある身体の大きな男性が、車椅子からベッドに戻る場に立ち会いました。私は、その方がご自身で移乗できることをリハビリ状況や記録から知っていたため、ベッドサイドで見守っていたところ、「なんだ、あなたは見てるだけか。」と言われました。そこで、「私は、あなたができることを知っていますよ。できることを増やすことも看護師の大事な仕事です。無理なところはお手伝いするので教えてください。」と伝えると、その方は笑いながら移乗されました。
なんでも介助することが患者さんのためになるとは限りません。患者さんの状況を判断し、その時に必要な援助ができる看護師でありたいと考えています。
Kさん 30年目看護師
2025年10月07日