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私たちが大切にしている看護

患者・家族に関心を寄せ、寄り添い、信頼関係を築くこと。
ここでは、そんな当院の看護師が大切にしている看護について、事例を基にご紹介いたします。

 看護師になり四半世紀以上が過ぎました。そんな私が看護の大切さを実感し看護観を再認識した経験を少し語りたいと思います。
 それは、治療効果が望めない状況の中、生きている証や実感として治療継続を希望する患者さんへのかかわりです。治療や病気、「これから」に対して共に悩み、医師も含め考え思いを共有することで、その方の希望である治療(侵襲最小限)を継続しながら家族と共に自宅で過ごしてもらえることができました。この体験から、看護師には患者さんの人生の様々な局面に向き合い、意思決定やその選択後の生き方、願いを支える役割があることを強く認識しました。そして、そのかかわりのためには、看護師自身の人生観も織り交ぜつつ、患者と向き合う勇気を持つことが大切であることも実感しました。
 「その人にとっての最善をその人と共に考えられる」。残りの看護師人生、そんな看護師であり続けたいと思います。

Nさん 32年目看護師

2025年06月09日

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