めざす看護
 

急性期看護

急性期の看護で求められること

当院には24時間体制で超急性期に対応する救急センター(ER・HCU)とCCU/ICUがあり、脳卒中系疾患や救急を受診した重症患者さん、心臓血管系疾患や術後の重症患者さんを受け入れています。状態変化の早期発見のための緻密な観察、急変時の迅速な判断と適切な看護ケアが求められる急性期では、CCU/ICUを2:1看護配置、HCUでは4:1看護配置を行っています。

身につけるべき知識や技術

様々な診療科に関わるため幅広い知識とスキルが必要になります。特に心臓血管系および脳卒中系の疾患は命に関わる可能性が高く、迅速かつ高度な治療が即座に開始されます。医療チームの一員としてのコミュニケーションスキル、患者の容態の急変を察知する能力や状況に応じて臨機応変に対応できる能力が求められます。

大切にしている看護観

入院する多くの患者さんは命を脅かす突然の発症のため、治療を最優先すると同時に、患者さん・ご家族の精神的ケアは非常に重要です。不安を抱えている患者さんやご家族の思いに寄り添い、誠実に対応することを大切にしています。高度な医療に対応できる専門的な看護実践と細やかな配慮で、患者さん・ご家族を支援することに、看護のやりがいを感じます。

 

周手術期看護

周手術期の看護で求められること

高齢化に伴い、近年では80歳、90歳代の方の手術を多く行っています。一方で入院期間は短くなり、外来と病棟との情報共有が重要になってきています。外来からの術前情報を基に短時間で患者さん・ご家族の思いを捉え対応する必要があります。また術後は、早い展開の中でも、個々の思いに寄り添った適切なケアを提供することのできる看護力が求められます。

身につけるべき知識や技術

外科系領域に関わる疾患を理解する上で、解剖生理や病態生理は欠かせません。常に変化する患者さんの症状や回復過程に寄り添えるよう、学校で学んだ基礎知識を実践で深めながら、発展させていく力が必要です。技術としては、急変に対応できる観察力・判断力、清潔不潔の理解と実践が必須です。併せて、安全な手技や介助も患者の安全に欠かせないものです。

大切にしている看護観

周手術期看護の基本となる、安心して安全に手術を受けていただくこと、また術後は早期回復の支援、合併症予防への介入等、これらの看護を大切にしています。手術前後の短い入院期間でも個別性を捉えた看護が提供できるよう、多職種で構成された色々な医療各種チームと協働しながら患者さんの命に向き合っています。

 

内科系看護

内科系の看護で求められること

急性期から終末期まで慢性疾患やがんの患者さんが多く療養されています。内視鏡的治療、抗がん剤治療、緩和的治療などが行われる中で入退院を繰り返したり、稀に長期に入院する患者さんもいます。疾患を理解するのではなく、病気と共に生きる患者さんの病の軌跡を理解しながら、寄り添った看護が求められます。

身につけるべき知識や技術

内科系の疾患は患者さんの生活と疾患、治療が密接に関連していることが多々あります。そのため患者さんの思いや生活状況、取り囲む社会環境等、把握するコミュニケーション力はとても重要です。その情報を基に、患者さん・ご家族をサポートする知識や指導力も必要となってきます。また自身で体動困難な方も多いので合併症予防のための身体的な看護ケアには力を注いでいます。

大切にしている看護観

高齢化に伴い、認知症であることなど、疾患以外にもさまざまな状況下にある患者さんが多く入院されています。患者さんの心と身体、生活すべてに関心を向け、個別性のある看護の実践を大切にしています。そのために看護職同士また他職種を交えたカンファレンスを行い、チームでケアを実践し、更に外来や訪問看護等への継続看護に結びつくよう心がけています。

 

訪問看護

訪問看護で求められること

当ステーションは、平塚市内と大磯町を対象にした一般急性期病院併設型の訪問看護ステーションです。利用者の多くが、医療処置を残したまま在宅での看護を必要とする方々です。そのため院内外の医師との密な連携のもと、24時間365日の対応ができる体制を求められます。病気と共に住み慣れた地域で安心し生活して頂けるように看護の提供を心がけています。

身につけるべき知識や技術

在宅看護は、小児から高齢者、回復期・慢性期から終末期と多岐に渡る知識が必要となります。当ステーションの場合、医療依存度の高い利用者が多く(主に、在宅での酸素療法・疼痛コントロール・中心静脈栄養・呼吸器管理など)安全に在宅療養が継続できるための管理指導と、主治医・関連職種と連携できる実践力が必要となります。

大切にしている看護観

利用者の多くは、慢性疾患を重症化させないように健康管理をする必要がある方々です。日々の生活の中での変化へ目をむけ、利用者が安心して在宅療養を継続ができるようにその方に寄り添った看護を目指しています。また、退院困難な状況を訪問看護の利用によって在宅療養が可能となるケースへも臆すことなく取り組んでいます。